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越谷の「地ビール」つくろう・市民プロジェクト発足

 越谷で“クラフトビール”をつくろう――と、同市の有志らが、「越谷クラフトビールづくりプロジェクト」を立ち上げた。「日常気軽に飲めるビール」が目標で、市民の声を聞くため、7月23日、同市レイクタウンの大相模調節池周辺で行われたイベント会場に、市販のクラフトビール5種類を置いて、飲み比べアンケートを実施した。同プロジェクト実行委員会(畔上順平委員長)は今後、アンケートを集計し、市内の酒販組合や県内酒造メーカーらの意見を聞きながら、プロジェクトを進めるという。
 「クラフトビール(Craft Beer)」は、小規模なビール醸造所で、ビール職人が精魂込めて造るビールのこと。職人による高品質のビールを「手工芸品(Craft)」に例えたもので、“地ビール”ともいう。
 仕掛け人の畔上実行委員長(45)は、市内で建築設計事務所を経営する傍ら、古民家複合商業施設「はかり屋」(同市越ヶ谷本町)を運営する一般社団法人「越谷テロワール」の代表を務める。
 まちおこし活動に奔走する日々だが、活動の打ち上げなどの際に、「地元のビールがあればもっと盛り上がるのに」と感じていたという。そこで古民家運営の仲間など4人で、5月に「プロジェクト」を立ち上げた。
 手始めとして、同プロジェクトを多くの市民に知ってもらおうと、大相模調節池周辺での夏のイベント「レイク&ビーチ」(レイク&ビーチ実行委員会主催)会場に、「ビアホールゾーン」を設けた。
 このゾーンに畔上委員長らが、あらかじめ選んで用意した5種類の市販のクラフトビールを置いて、イベント参加者らに飲んでもらい、味を比べてもらうアンケートを実施した。160人分を用意したが、猛暑とあって、ビールファンが殺到し、たちまち完売した。
 飲み比べた同市蒲生の主婦、小高恵加さん(41)は「5種類の味がそれぞれ明確に違うので面白かった。レモンの香料が入ったビールは女性に受けるかも。地元ビールができれば毎日飲みたい」とクラフトビールに期待する。
 アンケートは今後集計し、一番人気のものをベースに味を決めるという。畔上実行委員長は「ビール好きがつくると味を追求した高価なものになってしまうので、日常気軽に飲めるビールを考えている」とし、「予想以上に『越谷のビール』を求める声が多く、背中を押された感じ」と話す。
 プロジェクトは始まったばかりだが、アンケート結果をもとに、市内の酒販組合や県内の酒造メーカーなど専門家たちの意見も取り入れて、初の「越谷ビール」を目指す。