草加市

草加市/シニアに活躍の場、企業10社が面接会 市も支援

企業の担当者と面接するシニア
企業の担当者と面接するシニア

 定年を迎え再就職先を探している人などシニアを対象にした「合同企業面接会」が10月4日、草加市の勤労福祉会館で開かれ、26人が企業10社と面談した。シニア層は再就職しようとしても年齢を理由に面接にすらこぎつけないケースもあるだけに、シニア採用に積極的な企業を集めた面接会は貴重な機会となっている。
 合同面接会は、埼玉県セカンドキャリアセンターが2017年から年12回程度、県内各地で実施。今回は草加市とともに開催した。
 面接会に臨んだのは55歳から78歳の男性14人、女性12人。採用側は、介護施設、マンション管理、警備、物流倉庫、米菓製造などの企業が参加した。
 最初に各社が3分ずつ会社や業務内容のプレゼンテーションを行い、「500もの現場からぴったりの職場が見つかるはず」「CMで有名な企業で安心」「従業員は平均年齢74歳」などとPRした。この後、参加者が詳しく話を聞きたい会社のブースで1人15分程度、個別面談を行った。企業によっては長時間の順番待ちとなっていた。
 県産業労働部人材活躍支援課の一丸修一主幹は、「生産年齢人口が減る一方、人生100年時代と言われている。定年後も元気で就労意欲のある人が活躍する場を広げていきたい」と面接会の狙いを話す。この日の面談は正式な採用面接ではないが、会社訪問など次のステップにつながるケースが多いという。
 1都3県でマンション管理代行業を展開している(株)太平洋の千田建一人材開発部長は「うちは創業以来、60歳以上しか雇用していない。人生経験を積んだ人の方が管理に向いている」とシニアの積極的な応募に期待していた。
 光学機器メーカーを定年延長せずに退職した技術者の男性(60)は「まだ本格的な再就職活動をしていなくて、どういうものか見に来た。次は自分に合った職種を相談する予定」という。60台後半の男性は「あと3~4年、週3回ぐらい短時間働ける場所があるといい」と話していた。